CAMERA OBSCURA

スナップ写真と日々の雑感

日常の一コマ

地下鉄のホームから向こう側のホームを撮っていました。最初は誰もいなかったのですが、男性が一人歩いてきて画面内に入ってきました。

まるでコンクリートの柱で区切られたコマの中に、男性がフレームインしてきたようでした。なんとなく小さい劇場の一コマを見ている気分になりました。

使い古されたありきたりな表現ですが、こういうのを日常の一コマというのでしょうか。多分言わない。

ところで日常の一コマって言葉、何気なく使っていますがもともと誰が言い出したのでしょうか。一コマってことはコマが並んでいるなかの一つだと思うので、映画のフィルムか写真のフィルムから生まれた表現なのではと思います。

たぶんカメラメーカーのCMの「かけがえのない日常の一コマを」的なキャッチコピーなんじゃないかと予想。その後あまりにも普通に使われだしたので、一般化した流れだと思います。

日常の一コマなんて詩的な表現、普通の人は思いつかないと思います。デジタル時代の動画なんかではフィルムのコマではなく、フレームという単位が使われるので、日常の一コマと言われてもピンとこない世代がいるかもしれません。