CAMERA OBSCURA

スナップ写真と日々の雑感

写真は引き算

写真撮影の基本としてよく言われるのが「写真は引き算」です。

これは被写体をよく見せるために、そのほかの余計な要素は極力画面から排除したほうがいいという考え方です。

被写体以外の余計なものを排除していくと、写真は究極的には絵画に近くなっていく気がします。パッと見て圧倒される写真というのは、まるで名画を見たように感じるものです。

いい被写体に出会ったとき、無意識にカメラを向けシャッターを押す。これはスナップでは大切なことです。シャッターチャンスは一瞬しかないのですから。

ただ動かない無機物などを撮る場合は被写体は逃げないので、とりあえず一枚撮った後もう一度ファインダーを覗いて、余計なものが映り込んでいないかをチェックしてもいいでしょう。これを頭においてファインダーを覗くと、被写体以外の余白にも気を配ることができるようになります。

余計なものを排除する方法としては、まず歩いて近づく。被写体を大きくすれば他の余分なものが映り込む可能性が低くなります。

他には違う視点から撮ってみる。例えば下からあおれば被写体と空以外映り込まなくなります。また絞りを大きくして背景をぼかすなどもあります。人物のポートフォリオなどはこの手法ですね。

とはいえ周りの背景も魅力的な場合は、一緒に写しこむのもありです。また群衆写真などは切り取りようがありません。要は適材適所の臨機応変。最終的には好きなように撮れ、ってことになるんですが。